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この記事では世界で注目され始めている「テックボール」について説明します。
記事を読んでテックボールに興味を持ってもらえると嬉しいです。
- 1.テックボールとは?
- 2.テックボールのルール
- 3.パラテックボールのルール
- 4.パラテックボールの新ルール提案
- 5.技、テクニック
- 6.家でもできるテックボール練習
- 7.主な選手
- 8.試合情報
- 9.最後に
1.テックボールとは?
まずはテックボールとはどのようなものか簡単に説明します。
テックボールとは2014年に誕生した卓球とサッカーの要素を組み合わせたスポーツで す。2017年には日本にも輸入されました。そして2021年には110ヵ国でテックボール 協会が設立されていることが確認されています。*19年前にできたスポーツが数年で各 国に広まっていることからも世界的に注目されていることが分かります。
2.テックボールのルール
次にテックボールの基本的なルールの解説します。細かいルールはたくさんありますが、その中から特に押さえておきたいルールを七つ紹介します。
➀テックボールとテックテーブル(下の画像)という湾曲した台を使って試合をする
②三回以内のタッチで相手コート(真ん中の仕切りの奥)にボールを返さなければいけ ない
③手、腕でボールを触ってはいけない
④二回連続で同じ体の部位でボールを触ってはいけない
⑤二回連続で同じ体の部位でボールを相手に返してはいけない
⑥テックテーブルに体が触れてはいけない
⑦相手がテックボールを地面に落とすか、ルール違反をしたら味方に得点が入る
この七つ以外にも大事なルールがたくさんあるので興味のある方は是非調べてみてください!
3.パラテックボールのルール
近年、より多くの人にスポーツを楽しんでもらうために体に傷害を持った人でも楽しめる「パラスポーツ」が注目されています。実はテックボールにも「パラテックボール」があります!そこで「2.テックボールのルール」同様に簡単にではありますが、パラテックボールのルールを紹介します。また、基本的にはテックボールとルールは同じであるため、ルールの異なる点をピックアップして紹介します。
➀1対1では同じ障害レベルの人と戦う
②2体2ではチームのうち片方は障害のないプレイヤー
③2回連続で同じ部位でボールを触ってもよい
④義足または松葉杖でボールを故意に触ってはいけない*2
4.パラテックボールの新ルール提案
パラテックボールのルールについて調べているうちに、パラテックボールは立つことが可能な人のみが対象になっていると気づきました。そこで車いすを使用している人でも楽しむことができるようなパラテックボールを考案しました。
まず考えなくてはいけないのが、車いすの方は足を使ったプレーが困難ということです。そこで手を3タッチのうち一回だけ使ってよいというルールを考えました。手を使うと、思い通りにプレーがしやすいため、どのタイミングで手を使うかなどの戦術的な奥深さが増すと思います。
また、足を使わずにボールを地面につけないようにコントロールすることも難しいため、3タッチとは別で一回のみ地面にボールを地面につけてよいというルールも考えました。
従来のテックボール、パラテックボールをプレイするのが難しいという方は、ぜひ今回私が考案した新ルールで遊んでみてください。
5.技、テクニック
試合中に見られるたくさんの、相手をだますようなプレーや力強いプレーの中から私が特に凄いと思った技、テクニックを2つ紹介します。
➀バックスピンキック
日本代表としてテックボールの世界大会にも出場経験のある、WASSE選手のプレーです。足を大きく振りかぶり、強くボールをたたきつけるようなフェイントをかけ、相手が少し後ろに重心か傾いたときに、ボールにバックスピンをかけて相手の届かない位置にボールを落とすテクニックです。
②オーバーヘッドキック
タイで人気のスポーツ「ムエタイ」のキックの応用で主にダブルスで使われるのがオーバーヘッドキックです。名前の通り味方から受けたボールを宙返りのような体制で頭の上でキックする技です。普通のキックよりも打点が高いためテックボールを強く打ち付けることができ、相手のとることができない高さまでボールが跳ねるのが特徴です。
下の画像が実際に試合で披露されたオーバーヘッドキックです。
出典:Thailand vs Brazil - Men's Doubles - Teqball World Championsips 2022
6.家でもできるテックボール練習
先述したようにテックボールには特殊な形のテックテーブルが必要だったり、細かいルールがあったりして、テックボールを始めるにはハードルが高いと感じた人も多いと思います。そこで家でも簡単にできるテックボールの練習方法を紹介します。
➀リフティング用のお手玉
普通のお手玉でも大丈夫ですが、リフティング用のお手玉を用意できるといいです。私もサッカーの練習として使用しましたが、普通のボールと比べて面積が小さいため、正確にミートさせることが大事です。練習することでテックボールの安定したプレーに繋がります。
下の画像が私が実際に使っていつリフティング用のお手玉です。
②室内用リフティングボール
お手玉である程度安定したリフティングができるようになったら次はリフティングボールを使って練習しましょう。リフティングボールはテックボールよりは2回りほど小さいですが重量があり、テックボールに似た感触でリフティングができます。私は使ってみて、コントロールがよくなったのはもちろん、重量のあるボールを扱うため足の力がついたように感じました。
下の画像が私が実際に使ったリフティングボールです。
7.主な選手
世界で活躍する日本のテックボール選手を2人紹介します。
菅原 佳奈枝 選手
2017年にハンガリーで行われたワールドカップでWASSE選手とペアを組み、ダブルスで試合に出場しました。結果は初戦負けでした。*3
WASSE選手
菅原佳奈枝選手と共にハンガリーワールドカップに出場しました。
また、個人でも2022年に行われたドイツ世界大会に出場し、ベスト16まで進出しました。*4
8.試合情報
テックボールツアー
2023年
9月7~10日 atリオデジャネイロ
9月14~17日 atプーラ(クロアチア)
10月6~8日 atロサンゼルス*5
9.最後に
テックボールは現在あまり日本では知られていませんが、興味を持った方は是非SNSせテックボールの試合を見たり、プレイしたり、友人に話してみたりして楽しいテックボールライフをおくってほしいです。
*1:
日本テックボール協会.(2023).「関東テックボールリーグ開幕!」.『PR TIMES|プレスリリース・ニュースリリースNo.1配信サービス』.
(閲覧日:2023年8月15日)
*2:
FITEQ.(2023).「PARA TEQBALL」.『FITEQ』.
https://www.fiteq.org/about-us/para-teqball/rules-of-para-teqball
(閲覧日:2023年7月27日)
*3:
SOCCERKING.(2017).「6月開催、第1回テックボールW杯にWASSEと菅原佳奈枝が日本代表として出場決定」.『サッカーキング | サッカーニュースメディア』.
https://www.soccer-king.jp/news/japan/20170510/585571.html
(閲覧日:2023年8月10日)
*4:
FITEQ.「TEQBALL WORLD CHAMPIONSHIPS 2022」.『FITEQ』.
https://www.fiteq.org/events/302/knockout-stage
(閲覧日:2023年8月10日)
*5:
FITEQ(2023).「EVENTS」.『FITEQ』.
https://www.fiteq.org/events/international
(閲覧日:2023年8月10日)